2014年5月16日金曜日

007ボンド映画:50年の回顧

ジェームス・ボンド、007(ダブル・オゥ・セヴン)が活躍する国際活劇映画が初めて登場してから、半世紀余りになる。第一作『ドクター・ノー』が公開されたのが1962年で、最近作は2012年、『スカイフォール』である。


ボンド小説の原作者、イアン・フレミング:1908〜1964
ここに掲げた題名は直訳で、日本で公開された題名と合致しないかも知れないが、お赦しいただきたい。


左から右回りで:Sean Connery,  George Lazenby, Timothy Dalton, Daniel Craig, Pierce Brosnan & Roger Moore,
あくまでも私見だが、ボンド役はション・コネリィ(Sean Connery)が正にズバリのはまり役だった。彼に後続して、数人の俳優がボンド役を力演したが、残念ながら、コネリィの強烈にして的確な個性に匹敵するイメージは誰も持ち合わせていなかったように思う。  

製作は、イオン・プロダクションズ(EON Productions)がほぼ独占していたが、原作者のイアン・フレミング(Ian Lancaster Fleming)が版権を許可した2作が別のプロダクションで製作している。その一つは、『カジノ・ロイヤル(1967年)』で、もう一つは中年になったコネリィが復帰した『ネヴァ・セイ・ネヴァ・アゲイン(1983年)』で、コネリィのボンド役、最後の登場であった。編集:高橋 経



第一作『ドクター・ノー(Dr. No)1962
ボンド(James Bond)役: ション・コネリィ(Sean Connery)
ボンド・ガール役: ハニィ・ライダー(Honey Ryder)
監督: テレンス・ヤング(Terence Young)
ロケ地:ジャマイカ



2: ロシアから愛と共に(From Russia With Love) 1963
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: タチアナ・ロンマノヴァ(Tatiana Romanova)
監督: テレンス・ヤング
ロケ地:トルコ、スコットランド、スイス



3作:『ゴールドフィンガー(Goldfinger)1964
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: プッシィ・ガロア( Pussy Galore)
監督:ガイ・ハミルトン(Guy Hamilton)
ロケ地:スイス



4: サンダーボール(Thunderball) 1965
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: ドミノ・ダーヴァル(Domino Derval)
監督:テレンス・ヤング
ロケ地:バハマ



5作:『007は二度死ぬ (You Only Live Twice) 1967
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: 若林映子、または浜美枝
助演:丹波哲郎
監督:ルイス・ギルバート(Lewis Gilbert)
ロケ地:東京、富士山

6: カジノ・ロイヤル(Casino Royal) 1967
ボンド役: ピーター・セラーズ(Peter Sellers)
助演:その他大勢



7作:『女王の護衛官 (On Her Majesty's Secret Service) 1969
ボンド役: ジョージ・ラゼンビィ(George Lazenby)
ボンド・ガール役: トレーシー・ディ・ヴィセンゾ(Tracy Di Vicenzo)
監督:ピーター・ハント(Peter Hunt)
ロケ地:フランス、スイス



8作:『ダイアモンドは永遠に (Diamonds Are Forever) 1971
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: ティファニィ・ケース(Tiffany Case)
監督:ガイ・ハミルトン
ロケ地:ラス・ヴェガス付近の砂漠を南アに設定した架空地の代用に



9:生かして殺せ (Live and Let Die) 1973
ボンド役: ロジャー・ムーア(Roger Moore)
ボンド・ガール役: ソリテア(Solitaire)
監督:ガイ・ハミルトン
ロケ地:ジャマイカをサン・モニクに設定した架空地の代用に



10:黄金の拳銃を持つ男 (The Man with the Golden Gun) 1974
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: アンドリア・アンダース(Andrea Anders)
監督:ガイ・ハミルトン
ロケ地:ベトナム、タイ、香港、マカオ



11:俺に惚れたスパイ (The Spy Who Loved Me) 1977
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: アニャ・アマソヴァ(Anya Amasova)
監督:ルイス・ギルバート
ロケ地:スペイン、エジプト、マルタ島、日本、スイス、潜水艦基地ファスレイン(Faslane)



12作:『ムーンレイカー (Moonraker) 1979
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: ホリー・グッドヘッド(Holly Goodhead)
監督:ルイス・ギルバート
ロケ地:ロンドン、パリ、ヴェニス、パームデイル、カリフォルニア、ポート・セント・ロシィ、フロリダ、リオ・デ・ジャネイロ




13:見せるのは貴方だけ (For Your Eyes Only) 1981
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: メリナ・ハヴロック(Melina Havelock)
監督:ジョン・グレン(John Glen)
ロケ地:バハマ、イタリア、ロンドン



14:オクトプッシィ (Octopussy) 1983
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: オクトプッシィ
監督:ジョン・グレン(John Glen)
ロケ地:ベルリンの壁、レイク・プラシッド、ジャグ・マダー(Jag Madir)

15:二度と言うな (Never Say Never Again) 1983
ボンド役: ション・コネリィ



16:殺しの眺め (A View To A Kill) 1985
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: スティシー・サットン(Stacey Sutton)
監督:ジョン・グレン
ロケ地:パリのエッフェル塔、サンフランシスコ



17:真昼に生きる (The Living Daylights) 1987
ボンド役: ティモシィ・ダルトン(Timothy Dalton)
ボンド・ガール役: カラ・ミロヴィ(Kara Milovy)
監督:ジョン・グレン
ロケ地:ウイーン、モロッコ



18:殺しのライセンス (Licence to Kill) 1989
ボンド役: ティモシィ・ダルトン
ボンド・ガール役: パム・ボウヴィア(Pam Bouvier)
監督:ジョン・グレン
ロケ地:メキシコ、カンクン、フロリダ・キィズ、キィ・ウエスト



19:金の眼 (Goldeneye) 1995
ボンド役: ピアス・ブロズナン(Pierce Brosnan)
ボンド・ガール役: ナタリア・シモノヴァ(Natalya Simonova)
監督:マーチン・キャムベル(Martin Campbell)
ロケ地:モナコ、モンテカルロ、スイス、セント・ペテルスブルグ、プエルト・リコ、イギリス



20:明日は死なない (Tomorrow Never Dies) 1997
ボンド役: ピアス・ブロズナン
ボンド・ガール役: パリス・カーヴァ(Paris Carver)
監督:ロジャー・スポッティスウッド(Roger Spottiswoode)
ロケ地:ベトナム(変更中止)、タイ、仏領ピレニィズ(the French Pyrenees)のペイアソード空港(Peyresourde Airport)、ポーツマス



21:世界だけじゃ物足りない (The World is Not Enough) 1999
ボンド役: ピアス・ブロズナン
ボンド・ガール役: クリスマス・ジョーンズ(Christmas Jones)
監督:マイケル・アプテッド(Michael Apted)
ロケ地:ナヴァル(Navarre)のバーデナス・リアルス(Bardenas Reales)、スペイン、スインドン、ウエールズ、バハマ



22:別の日に死ね (Die Another Day) 2002
ボンド役: ピアス・ブロズナン
ボンド・ガール役: ジンクス(Jinx)
監督:リー・タマホリ(Lee Tamahori)
ロケ地:カディズ(Cádiz)、スペイン、コーンウォールのニュークゥエィ(Newquay, Cornwall)



23:カジノ・ロイヤル (Casino Royale) 2006
ボンド役: ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)
ボンド・ガール役: ヴェスパー・リンド(Vesper Lynd)
監督:マーチン・キャムベル
ロケ地:バハマ諸島、ブラック・パーク、バッキングハムシャイア(Buckinghamshire)のカントリー・パーク



24:苦しみを共に (Quantum of Solace) 2008
ボンド役: ダニエル・クレイグ
ボンド・ガール役: カミール・モンテス(Camille Montes)
監督:マーク・フォースター(Marc Forster)
ロケ地:イタリア、チリ、オーストリア、メキシコ、パナマ、イギリス



25:スカイフォール (Skyfall) 2012
ボンド役: ダニエル・クレイグ
ボンド・ガール役: セヴェリーヌ(Sévérine)
監督:サム・メンデス(Sam Mendes)

ロケ地:ロンドン、トルコ、イスタンブール、上海、サーレィ郡ハンクリィ・コモンのスカイフォール(註:「スカイフォール」天が落ちる、すなわち「この世の終わり」という意味が一般的だが、この場合は、ボンドが育った郷里の村名である。実在するかどうかは不明。)

1 件のコメント:

  1. ボンド映画は活劇映画の醍醐味をたっぷり味あわせてくれました。最近ではスケールがエスカレートし、CGなどを駆使していますが、「過ぎたるは及ばざるが如し」、スリルには限度があり、行き過ぎると却ってうんざりと退屈します。

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