2014年5月23日金曜日

巣帰りしたハヤブサ(Falcon)

ドナルド・マカナルティ(Donald McAnulty)発信
2014年5月20日



私は自然に関する話題に興味をもっているので、友人知人たちが色々な情報を送ってくれる。ファルコン(Falcon: ハヤブサ)ワシと同様に私の大好きな鳥の一種だ。


1960年型フォード、ファルコン

でも、昨日届いたファルコンの写真(下掲の写真)には、いささか驚かされた。ファルコンはファルコンでも、鳥ならぬ昔の自動車の名であった。若い世代の人達にはピンとこないかもしれないが、1960年から1970年までの間にフォードで生産された中型車で、価格が手頃だったので、一時は同社のベストセラーだった。1964年にマスタング(Mustang)が発売されてから、次第にファルコンの人気は衰え、1970年型を最後に生産は中止された。


昨日、友人が送ってくれた写真

そのファルコンがどんな経緯で木の股に鎮座してしまったのかは聞きそびれた。読者の
ご想像にお任せする。

2014年5月16日金曜日

007ボンド映画:50年の回顧

ジェームス・ボンド、007(ダブル・オゥ・セヴン)が活躍する国際活劇映画が初めて登場してから、半世紀余りになる。第一作『ドクター・ノー』が公開されたのが1962年で、最近作は2012年、『スカイフォール』である。


ボンド小説の原作者、イアン・フレミング:1908〜1964
ここに掲げた題名は直訳で、日本で公開された題名と合致しないかも知れないが、お赦しいただきたい。


左から右回りで:Sean Connery,  George Lazenby, Timothy Dalton, Daniel Craig, Pierce Brosnan & Roger Moore,
あくまでも私見だが、ボンド役はション・コネリィ(Sean Connery)が正にズバリのはまり役だった。彼に後続して、数人の俳優がボンド役を力演したが、残念ながら、コネリィの強烈にして的確な個性に匹敵するイメージは誰も持ち合わせていなかったように思う。  

製作は、イオン・プロダクションズ(EON Productions)がほぼ独占していたが、原作者のイアン・フレミング(Ian Lancaster Fleming)が版権を許可した2作が別のプロダクションで製作している。その一つは、『カジノ・ロイヤル(1967年)』で、もう一つは中年になったコネリィが復帰した『ネヴァ・セイ・ネヴァ・アゲイン(1983年)』で、コネリィのボンド役、最後の登場であった。編集:高橋 経



第一作『ドクター・ノー(Dr. No)1962
ボンド(James Bond)役: ション・コネリィ(Sean Connery)
ボンド・ガール役: ハニィ・ライダー(Honey Ryder)
監督: テレンス・ヤング(Terence Young)
ロケ地:ジャマイカ



2: ロシアから愛と共に(From Russia With Love) 1963
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: タチアナ・ロンマノヴァ(Tatiana Romanova)
監督: テレンス・ヤング
ロケ地:トルコ、スコットランド、スイス



3作:『ゴールドフィンガー(Goldfinger)1964
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: プッシィ・ガロア( Pussy Galore)
監督:ガイ・ハミルトン(Guy Hamilton)
ロケ地:スイス



4: サンダーボール(Thunderball) 1965
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: ドミノ・ダーヴァル(Domino Derval)
監督:テレンス・ヤング
ロケ地:バハマ



5作:『007は二度死ぬ (You Only Live Twice) 1967
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: 若林映子、または浜美枝
助演:丹波哲郎
監督:ルイス・ギルバート(Lewis Gilbert)
ロケ地:東京、富士山

6: カジノ・ロイヤル(Casino Royal) 1967
ボンド役: ピーター・セラーズ(Peter Sellers)
助演:その他大勢



7作:『女王の護衛官 (On Her Majesty's Secret Service) 1969
ボンド役: ジョージ・ラゼンビィ(George Lazenby)
ボンド・ガール役: トレーシー・ディ・ヴィセンゾ(Tracy Di Vicenzo)
監督:ピーター・ハント(Peter Hunt)
ロケ地:フランス、スイス



8作:『ダイアモンドは永遠に (Diamonds Are Forever) 1971
ボンド役: ション・コネリィ
ボンド・ガール役: ティファニィ・ケース(Tiffany Case)
監督:ガイ・ハミルトン
ロケ地:ラス・ヴェガス付近の砂漠を南アに設定した架空地の代用に



9:生かして殺せ (Live and Let Die) 1973
ボンド役: ロジャー・ムーア(Roger Moore)
ボンド・ガール役: ソリテア(Solitaire)
監督:ガイ・ハミルトン
ロケ地:ジャマイカをサン・モニクに設定した架空地の代用に



10:黄金の拳銃を持つ男 (The Man with the Golden Gun) 1974
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: アンドリア・アンダース(Andrea Anders)
監督:ガイ・ハミルトン
ロケ地:ベトナム、タイ、香港、マカオ



11:俺に惚れたスパイ (The Spy Who Loved Me) 1977
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: アニャ・アマソヴァ(Anya Amasova)
監督:ルイス・ギルバート
ロケ地:スペイン、エジプト、マルタ島、日本、スイス、潜水艦基地ファスレイン(Faslane)



12作:『ムーンレイカー (Moonraker) 1979
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: ホリー・グッドヘッド(Holly Goodhead)
監督:ルイス・ギルバート
ロケ地:ロンドン、パリ、ヴェニス、パームデイル、カリフォルニア、ポート・セント・ロシィ、フロリダ、リオ・デ・ジャネイロ




13:見せるのは貴方だけ (For Your Eyes Only) 1981
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: メリナ・ハヴロック(Melina Havelock)
監督:ジョン・グレン(John Glen)
ロケ地:バハマ、イタリア、ロンドン



14:オクトプッシィ (Octopussy) 1983
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: オクトプッシィ
監督:ジョン・グレン(John Glen)
ロケ地:ベルリンの壁、レイク・プラシッド、ジャグ・マダー(Jag Madir)

15:二度と言うな (Never Say Never Again) 1983
ボンド役: ション・コネリィ



16:殺しの眺め (A View To A Kill) 1985
ボンド役: ロジャー・ムーア
ボンド・ガール役: スティシー・サットン(Stacey Sutton)
監督:ジョン・グレン
ロケ地:パリのエッフェル塔、サンフランシスコ



17:真昼に生きる (The Living Daylights) 1987
ボンド役: ティモシィ・ダルトン(Timothy Dalton)
ボンド・ガール役: カラ・ミロヴィ(Kara Milovy)
監督:ジョン・グレン
ロケ地:ウイーン、モロッコ



18:殺しのライセンス (Licence to Kill) 1989
ボンド役: ティモシィ・ダルトン
ボンド・ガール役: パム・ボウヴィア(Pam Bouvier)
監督:ジョン・グレン
ロケ地:メキシコ、カンクン、フロリダ・キィズ、キィ・ウエスト



19:金の眼 (Goldeneye) 1995
ボンド役: ピアス・ブロズナン(Pierce Brosnan)
ボンド・ガール役: ナタリア・シモノヴァ(Natalya Simonova)
監督:マーチン・キャムベル(Martin Campbell)
ロケ地:モナコ、モンテカルロ、スイス、セント・ペテルスブルグ、プエルト・リコ、イギリス



20:明日は死なない (Tomorrow Never Dies) 1997
ボンド役: ピアス・ブロズナン
ボンド・ガール役: パリス・カーヴァ(Paris Carver)
監督:ロジャー・スポッティスウッド(Roger Spottiswoode)
ロケ地:ベトナム(変更中止)、タイ、仏領ピレニィズ(the French Pyrenees)のペイアソード空港(Peyresourde Airport)、ポーツマス



21:世界だけじゃ物足りない (The World is Not Enough) 1999
ボンド役: ピアス・ブロズナン
ボンド・ガール役: クリスマス・ジョーンズ(Christmas Jones)
監督:マイケル・アプテッド(Michael Apted)
ロケ地:ナヴァル(Navarre)のバーデナス・リアルス(Bardenas Reales)、スペイン、スインドン、ウエールズ、バハマ



22:別の日に死ね (Die Another Day) 2002
ボンド役: ピアス・ブロズナン
ボンド・ガール役: ジンクス(Jinx)
監督:リー・タマホリ(Lee Tamahori)
ロケ地:カディズ(Cádiz)、スペイン、コーンウォールのニュークゥエィ(Newquay, Cornwall)



23:カジノ・ロイヤル (Casino Royale) 2006
ボンド役: ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)
ボンド・ガール役: ヴェスパー・リンド(Vesper Lynd)
監督:マーチン・キャムベル
ロケ地:バハマ諸島、ブラック・パーク、バッキングハムシャイア(Buckinghamshire)のカントリー・パーク



24:苦しみを共に (Quantum of Solace) 2008
ボンド役: ダニエル・クレイグ
ボンド・ガール役: カミール・モンテス(Camille Montes)
監督:マーク・フォースター(Marc Forster)
ロケ地:イタリア、チリ、オーストリア、メキシコ、パナマ、イギリス



25:スカイフォール (Skyfall) 2012
ボンド役: ダニエル・クレイグ
ボンド・ガール役: セヴェリーヌ(Sévérine)
監督:サム・メンデス(Sam Mendes)

ロケ地:ロンドン、トルコ、イスタンブール、上海、サーレィ郡ハンクリィ・コモンのスカイフォール(註:「スカイフォール」天が落ちる、すなわち「この世の終わり」という意味が一般的だが、この場合は、ボンドが育った郷里の村名である。実在するかどうかは不明。)

2014年5月10日土曜日

理髪店:アメンボゥ看板の由来


何十年も前、私が子供だった頃、床屋(とこや、理髪店)の表にある回転する赤、白、青のアメンボゥ電飾看板は、理髪師が外科医を兼ねていた頃にデザインされたのだ、とある少年雑誌で読んだ記憶がある。つまり赤は血を、青は静脈を、白は包帯をそれぞれ象徴していたのだという由来を知って、なるほどと感心したものだった。

あれから20年経って渡米し、アメリカでも、理髪店に赤、アメンボゥ看板が掲げられているのを無意識に眺め、これが世界共通のシンボルであると抵抗なく納得し、その由来についてはすっかり忘れていた。それが数日前、偶然にその由来を調べ上げた報告記事を発見し、忘れかけていた昔日の知識が鮮やかに蘇ってきた。

以下、5月1日付け、ジュード・スチュワート(Jude Stewart)の記事から要点だけ抜粋してご紹介する。編集:高橋 経
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"History of Signboards"


(スチュワート)は永いこと、「理髪店のアメンボゥ看板の由来は?」という疑問を抱いていた。それが、『看板の歴史(History of Signboards1866年発行: 右の写真)』という古書に出会ったお蔭で氷塊した。

この本はヴィクトリア朝時代のロンドンで1866年(148年前!)に発行された本で、ジェィコブ・ラーウッド(Jacob Larwood)と、ジョン・カムデン・ホッテス(John Camden Hottes)の共著によって完成した。著者たちは、当時のロンドンを中心として、目につく限りのありとあらゆる看板を収録し、編纂した。例えば、3個の金ボールで形成した質屋の看板(左下の写真)は、中世期に権力を握っていた銀行主メジチ家(the House of Medici)の紋章に由来していることまで調べ上げていた。

余談になってしまったが、問題の理髪店のアメンボゥ看板についても、ラーウッド、ホッテス、両著者は、明快な由来をひも解いてくれた。それによると、理髪師が刺胳(しらく:静脈を切って悪血を抜き取る原始的な医療法)の施療も兼ねていた時代に遡る。当時の患者は施行中に、立てかけた柱を握り、そうすることによって出血が柱を伝い、なだらかに流れ落ちるのであった。当然、柱には血痕が残る。それが乾いた後、柱は赤いペンキで塗られ、治療外の時は更に白い包帯をラセン状に巻き付けて店の前に立てかけておいた。

理髪師の複業は、更に歯科医も加えていた。(右の写真)その多角経営振りを皮肉った詩が掲げてあった。その詩の要点は、「ひげを剃り、悪い血を抜き、黒い虫歯を抜いて、残っているのは静脈(青色)のときめき」ということで、赤と白の柱に青が加わることになり、理髪専業になった今日まで、複業当時のデザインがそのまま受け継がれてきたのである。

(註:この後、理髪師を揶揄する件りが綿々と続くのだが、イギリス人のユーモアは理解し難いので省略する。ご容赦の程を。)

この項、『理髪師とアメンボゥ看板』由来の最後は、フランスの理髪店のショーウインドウに張られたポスターで結ばれている。その文案は、「この店へくると若返ります。(原文: Ici on rajeunit )」とあり、更に、「天然は人々に毛髪やヒゲを与え給い、私(理髪師)は、喜んでその両方を奪い取る(La nature donne barbe et cheveux, Et moi je les coupe tous les deux)」となっている。左掲のイラストはイギリス版で、「ご自分でおヒゲの調整をなさってはいけません。(それは理髪師にお任せを、、、。)とのことだ。


(註:理髪師が複業から専業に変わった時期について触れていないが、多分、近代医学の発展に伴って理髪に専念するようになったものと推測される。)

2014年5月7日水曜日

豊かな国アメリカの貧困分布図

ここをクリックすると、地図が別のウインドウに拡大され、より鮮明な地図がご覧になれます。
データは昨年の国勢調査に基づく
貧困の基準は:
4人家族の年収が$23,283以下
65歳以下で年収が$11,945以下

青色の濃淡は人口の貧困層の割合を示す。
最も薄い青が人口の10%が貧困層、最も濃い青が人口の40%が貧困層
地図のデータは©2014 Basarsoft, Google, INEGI, ORION-MEから提供


地図の下部に別掲されている大都市の表示は;ニューヨーク市ワシントンD.C.ボストン市(マサチューセッツ州)、フィラデルフィア市(ペンシルベニア州)、ロサンゼルス市(カリフォルニア州)、アトランタ市(ジョージア州)、ヒューストン市(テキサス州)、ダラス市(テキサス州)、シカゴ市(イリノイ州)、ミネアポリス市(ミネソタ州)、デンヴァー市(コロラド州)、フィニックス市(アリゾナ州) です。

2014年5月3日土曜日

古典、日本映画の回顧ショー

急告:
主に溝口健二作品の古典映画が、5月2日から6月8日まで、下記、クイーンズ、アストリアの劇場で上映されます。詳しいスケジュールは同劇場のウエブサイトか電話でお問い合わせください。
the Museum of the Moving Image
35th Avenue at 37th Street, Astoria, Queens

『芸者』『山椒大夫』『大阪エレジー』『歌麿をめぐる五人の女』『お春』『天国と地獄』のポスター

上映作品の一部(年代順)
◆『白糸の滝』1933年(昭和8年):入江たか子
◆『大阪エレジー』1936年(昭和11年):山田五十鈴、原健作、梅村よう子
◆『残菊物語』1939年(昭和14年):花柳章太郎、森かく子、川原崎権十郎
◆『宮本武蔵』1944年(昭和19年):川原崎長十郎、
◆『歌麿をめぐる五人の女』1946年(昭和21年):田中絹代、坂東好太郎
◆『おゆうさん』1951年(昭和26年):田中絹代、乙羽信子、堀雄二
◆『お春の一生』1952年(昭和27年):田中絹代、三船敏郎
◆『芸者』1953年(昭和28年):木暮美千代、若尾文子、河津清三郎
◆『雨月物語』1953年(昭和28年):森雅之、京まち子
◆『山椒大夫』1954年(昭和29年):進藤栄太郎、花柳よしあき、香川京子
◆『噂の女』1954年(昭和29年):田中絹代

◆『天国と地獄』1962年(昭和37年):三船敏郎、香川京子、三橋達也


『白糸の滝』の入江たか子

『宮本武蔵』の川原崎長十郎

『雨月物語』の森雅之と京まち子

(お断りとお願い:題名や俳優名は重訳ですので誤字がある可能性があります。間違いがありましたらお知らせください。訂正いたします。なお、『天国と地獄』は黒沢明の作品ですので、上映しないかも知れません。)

2014年5月2日金曜日

追悼:極め付き、ボブ・ホスキンズの役柄

"Who Framed Roger Rabbit." Buena Vista Home Entertainment and Amblin Entertainment

ボブ・ホスキンズ(Robert “Bob” William Hoskins)という名に馴染みのない方でも、1988年の『ロジャー・ラビットを陥し入れたのは誰だ("Who Framed Roger Rabbit" の直訳)』で主役を演じアニメのキャラクター達と共演した俳優だと知れば納得なさるであろう。ホスキンズは、その「人懐っこさ」「ヤクザっぽさ」「ロンドン訛りの科白(せりふ)が入り混じった人柄で適役、、、憎めない憎まれ役をこなし、その筋の映画で人気を勝ち得ていた。

ホスキンズは1942年10月26日、歴史的なサフォークのバリィ・セント・エドマンズ(Suffolk town of Bury St. Edmunds)で生まれた。中学を15歳で中退、ポーター、トラックの運転手、窓洗い、など転々とした。彼が映画入りしたのは偶発的で、俳優志願の友人に付き添ってオーディションに行き、間違って台本を読む羽目になり、それが買われて役が与えられた。その瞬間、ホスキンズ「これこそ我が道」と霊感に打たれ俳優としての人生を決意した。

 Mr. Hoskins with Cathy Tyson in “Mona Lisa” (1986).
Credit: Island Pictures

やがてホスキンズ、『長い良き金曜日(“The Long Good Friday”1980)』で無法なギャング役を演じ、一躍スターダムにのし上がった。その6年後1986年には、『モナ・リサ(“Mona Lisa”上掲の写真)』でキャシー・タイソン(Cathy Tyson)と共演した演技が買われ、アカデミー主演男優賞の候補に上った。アカデミー賞は逃したが、同映画はゴールデン・グローブ賞(the Golden Globe)を受け、カンヌ国際映画祭(the Cannes Film Festival)では主演男優賞を受賞している。

Mr. Hoskins in Steven Spielberg’s “Hook” (1991).
Credit: Murray Close/Tri-Star Pictures

ホスキンズはまり役では、義手(鈎の手)義足(木の脚)で鳴らした伝説的な海賊スミィ(Smee)を別々の映画で演じた。一つは『ピーター・パン(“Peter Pan”)』の憎まれ役で、一つは1991年、スティブン・スピールバーグ(Steven Spielberg)製作の『フック(“Hook”:鈎の手:上掲の写真)』の主役で、最後の一つは2011年、イギリスのテレビ番組、『ネヴァーランド(“Neverland”:ピーター・パンに出る架空の地)』に登場した。

Mr. Hoskins with Cher in “Mermaids” (1990).
Credit: Orion Pictures, via Photofest

ホスキンズが、シェア(Cher)と異色の男女取り合わせでラブ・シーンを演じた恋物語、『人魚たち(“Mermaids”:1990年、上掲の写真)』も特筆に値いするであろう。

ホスキンズは、40年に亘る俳優稼業中、上述した名声の高い受賞に加えて、バフタ賞(the Bafta award)、『ザ・ストリート(“The Street”:2009年)』で国際エミィ賞(International Emmy Award)を、アトム・エゴヤン(Atom Egoyan)製作の『フェリシアの旅(“Felicia’s Journey”:1999年)』でカナディアン・ジニィ賞(the Canadian Genie Award)を、そしてオリヴァ・ストーン(Oliver Stone)製作、『ニクソン(“Nixon”:1995年)』でエドガー・フーヴァー(J. Edgar Hoover)を演じ、スクリーン・アクターズ・ギルド(Screen Actors Guild)賞の候補に上った。


そのホスキンズが肺炎にかかって入院中悪化し、昨4月30日に亡くなった。享年71歳。遺族は、三度目の妻、以前の妻たちの間にできた二人の娘と二人の息子を残している。

(以上、主にNew York Times紙から抜粋)

投稿のおすすめ:五月(皐月:さつき)


題材
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  • 健康、医療、食事、運動、でも。
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