2013年9月4日水曜日

踊るキリスト


はじめに:以前、このブログで『街の落書き』についてご紹介した。あの当時は、意味不明な文字やマンガをスプレー缶のペンキで、公共の建造物に塗りたくっていたものが主体だった。『画家』は夜盗の如く、神出鬼没でその筋の目を逃れて描きまくっていたものだった。だが最近では、技術的に優れた画家たちが慎重に計画を立て、街の美観を損なわないような傑作を発表している。私の手許には、そうした『アート』が大分溜まってきたので、徐々に公開する予定である。ご期待あれ。編集:高橋 経

踊るキリスト

ロバート・ミィキン(Robert Meakin)

イギリス南西部にある、ブリストル市(City of Bristol)の文化財産が一つ増えた。それは身長8メートル半に及ぶジーザス・キリストがブレィク・ダンスを踊っている瞬間を捉えた肖像の壁画が除幕された日以来のことである。


2004年に遡る。その肖像画家はコスモ・サァソン(Cosmo Sarson)、当時のローマ法王ジョン・ポゥル二世が、ヴァチカンで公演されたブレィク・ダンスを観て感銘したという逸話に刺激された、ということだ。その時、法王が「キリストがブレィク・ダンスを踊っている大肖像が欲しい」と言ったかどうかは確かではない。

この壁画は、ストークのクロフト地区(the Stoke’s Croft area)にあり、その向かい側には、地方の英雄バンクシィ(Banksy)の有名な『優しい優しい西部=Mild Mild West (荒々しい西部=Wild Wild West: をもじった)』に面している。

市民の一人が、「ブレィク・ダンスは良く描けているが、私はキリストが水の上を歩いたという伝説の方が信じられる」と漏らしていた。

1 件のコメント:

  1. 巨大な肖像を描くことは、技術的にも体力的にも大変に困難な作業です。画家の努力には心から敬意を表します。

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